⑥ 自宅生活――入浴、更衣、移動を自分たちなりに組み立てる

絆ネット

退院してからは、毎日の生活そのものがリハビリになりました。特に大きかったのが、入浴、更衣、室内移動です。

自宅の風呂に入る

浴室には3方向に手すりを設け、浴槽にはボードを使っています。入るときはボードの手前に座り、向きを変えて右足、左足の順で浴槽へ入れます。左足だけは家内に軽く補助してもらいます。

出るときは浴槽内で立ち、ボードを差し入れて着座し、左足、右足の順で外へ出ます。全体では1時間ほどかかりますが、家内の直接介助はできるだけ少なくし、自分でできる部分を増やしてきました。

この浴室の手すりを設置してくださったのも、「カイゴレンタルつつ」の成瀬社長さんです。日々の動作に合わせて、自宅で安全に入浴できる環境づくりを支えていただきました。

自宅浴室で浴槽の左右の縁を横断するように設置された浴槽ボードと3方向の手すり
実際に使用している浴槽ボード。浴槽の左右の縁を横断するように架け、3方向の手すりを使って出入りしています。

服を着ることも練習になる

上着は麻痺している左腕から先に通します。靴下も左足から工夫して履きます。ズボンの前後を間違えることもあります。それでも、全部やってもらうのではなく、自分でできることは自分でやる。それが今の生活です。

道具を生活に合わせる

片手で物を持って歩けないため、約3000円のワゴンに100円ショップの収納を付け、余っていた手すりまで取り付けた「自作のオリジナルワゴン」を作りました。リモコンや日用品を載せて、自分で押して運びます。

市販の介護用品だけが答えではありません。本人の身体と家の形に合わせて、「どうすれば自分でできるか」を考える。その工夫も、元の生活を取り戻す一部だと思っています。

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